『宮川彬良の』まで含めて公演の正式なタイトルの一部なだけで、決して呼び捨てにしているわけではない。
10 月 19 日の日曜日、会場はせたがやパブリックシアター。某試験の日だったので、最初の 45 分くらいは遅刻して観られていない。
出演は宮川さんを『所長』として、『特別研究員』に池田理代子さん、『研究員』に INSPi のみなさま。
ベートーヴェンの交響曲第五番と交響曲第九番を題材として、音源を聴きながらそれを宮川さん流の解釈で解説(体裁はあくまで “研究”)していく、みたいな内容。音源は生演奏ではなくて CD だった。惜しい。
音楽を解釈すること自体をエンタテインメントとして仕立てあげた、という印象で、NHK の教育番組の公開収録を観ているかのような感覚。ところどころでベートーヴェンにまつわる研究員さんたちの会話や INSPi さんのライブパフォーマンスが入る。『日立の樹』はさすがに歌い慣れているようでばっちりのたのしい音楽っぷりだった。
最後はこの日のために練習を重ねた一般区民(特別研究員)さんたちを含めた全研究員の合唱 “歓喜の歌” でしめ。
出演者のみなさん、音楽家でありながらも、それ以上にエンタテイナなんだなあと。
解釈に是非はあるかもしれないけれど、そもそもそういえば音楽の解釈って自由でよいんだなあと、そう思えてたのしい時間だった。