VCF Lab Constructor(VLC)でネステッドな VMware Cloud Foundation 4.0 環境を気軽に作る

はじめに

VMware Cloud Foundation(VCF)という、SDDC Manager で SDDC 環境全体をイイ感じに管理できる製品があり、これを(ハンズオンラボでなく)自宅で触りたくなりました。ただの趣味というか興味です。

しかし VCF は、お行儀のよい SDDC 環境をしっかりした規模で作るための製品なので、自前で構築しようと思えば、たとえ最小構成でも、256 GB のメモリと 10 TB 超の SSD と 2 つの 10 GbE の NIC を積んだサーバを 4 台用意しないといけません。また、上位ネットワークとは BGP で会話できないといけないですし、DNS サーバや DHCP サーバなど周辺にもいろいろ必要です。さらにはネットワーク構成の詳細やさまざまなオブジェクトの命名など ワークブック の 400 ちかいパラメータを決定する必要もあります。

要するに、自宅で気軽に触れる程度のものでは到底ないわけです。ネステッドで作ればハードウェア面はある程度ごまかせはするものの、周辺サーバの用意やパラメータの決定は、ちょっと触れればいいとほんのり思っているくらいのモチベーションではしんどいものがあります。

とはいえ、海外のさかんな自宅ラボ事情を考えると、自宅で触りたい勢は世界のどこかには存在しているはずで、そう思っていろいろ調べていると、VCF Lab Constructor(VLC)なるものの存在を知りました。このエントリでは、これを使ってネステッドな VCF を構築するまでの流れを紹介します。

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vSphere Lifecycle Manager (vLCM) で ESXi を 6.7 から 7.0 にアップグレードして管理する

はじめに

前回のエントリ で、vSphere 6.7 の環境のうち、vCenter Server を 7.0 にアップグレードして、最新のパッチの適用も行いました。このエントリでは、ESXi を 7.0 にアップグレードし、パッチの適用も行います。

ESXi 6.7 から 7.0 へのアップグレード方法は、ドキュメントでも提示されている とおりにいくつかありますが、今回は、vSphere 7.0 からの新機能である、vSphere Lifecycle Manager(vLCM)を利用します。パッチの適用も vLCM を利用します。

対象の ESXi は、Intel の NUC(NUC8i5BEK)にインストールされています。VMware 的には非サポート(HCL に載っていない)ですが、気にせずできる範囲でやっていきます。

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vCenter Server を 6.7 から 7.0 にアップグレードする

はじめに

最近 vSphere 7 が出たので、おうちの牧場をアップグレードします。

この牧場は、物理的には Intel の NUC(NUC8i5BEK)にインストールした vSphere 6.7 が 2 台で、その片方に vCSA 6.7 が居る状態です。共有ストレージとして QNAP(iSCSI/NFS)がありますが、諸々の事情で vCSA は ESXi のローカルデータストア(M.2 SSD)に配置しています。外部認証ソースも外部 PSC も使っていない、ミニマムな感じです。

サポートされるアップグレード順序は、KB78221 で説明されています。今回の環境はとてもちまっとしたアレなので、素直に vCenter Server を上げてから ESXi を上げるのみです。

このエントリでは、vCenter Server のアップグレードだけを扱います。

ESXi のアップグレードもこの後でもちろんしますが、これには VUM の後継である vSphere Lifecycle Manager(vLCM)を使ってみたいので、別エントリとして投稿 しています。

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